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無題
フランス反骨変人列伝 フランス反骨変人列伝
安達 正勝 (2006/04)
集英社



本日読んで面白かった本。
これは4人の『社会から逸脱した人』を、その回想録やら多くの資料をもとに簡潔に紹介しています。
読みたかったのはこの4人のうちの『六代目サンソン』
「サンソン家」というのは、代々世襲でパリの死刑執行人を継いできた家系。ここで紹介されているアンりークレマン・サンソンは、サンソン家最後の死刑執行人。
彼は放蕩とギャンブルによる浪費を繰り返し、それまで祖先が築き上げてきた財産を食い潰した。最後は私財とされていたギロチンまで売り飛ばし、六代続いた家業の死刑執行人を罷免される。
そんな彼が取り上げられたのは、歴代当主たちの手記・日記・公文書を『サンソン家回想録』として残し、死刑執行を行う側の苦悩を世に示したからである。
特に彼の祖父『四代目サンソン(シャルルアンリ・サンソン)』は、フランス革命の折、敬愛するルイ16世とその妻、マリーアントワネットをギロチンに掛けたことでも有名であるが、その苦しみは並大抵のものではなかったようです。

死刑執行人サンソン―国王ルイ十六世の首を刎ねた男 死刑執行人サンソン―国王ルイ十六世の首を刎ねた男
安達 正勝 (2003/12)
集英社



で、こっちはその『四代目』のことが読み物的に書かれています。
また、フランス革命を別の角度から見ることもできます。


以前に秋月さんと死刑制度の是非について激論したことがあったんですよ。
私は賛成派。秋月さんは断固として反対派。
まぁ、それぞれの主張がいろいろあるわけですが、「反対派」の主張その一つ、「死刑制度は犯罪抑止力の効果が期待されず、その上、それを執行する側への苦悩や差別を無視している」

私は執行する側の人間ではないので、もちろんその苦悩も受ける差別(これは想像の範囲でつきますが)も実体験がないわけですよ。
だけど、死刑制度がある以上、それを執行する者も必要不可欠なわけで、賛成派としてはそれを否定されるとそこで終わってしまうわけです。
ですが、それが分からないわけでも全くない。
「死刑制度は宗教と自然の法に反する。殺人は殺人によって罰せられてはならない。生命を破壊する権利を持つのは生命を創造した至高存在のみであり、この特権を侵してはならない」(『サンソン家回想録』)(フランス反骨変人列伝抜粋)
直接それに携わってきた人の言葉だと素直に思いますね。

この著者もどうやら「反対派」のようで、死刑制度に犯罪抑止力がないことや、罪の自覚の無い者への執行の無益性、執行者側の苦しみや廃止の際への解放を、アンリークレマンの言葉を借りて主張してます。

私も死刑制度には犯罪抑止力などないと思っています。
ただ、死刑という刑罰は加害者側が係るだけのものでなく、被害者やその遺族にも大いに関係してくるものだということです。

この辺りを書きはじめるととまた長くなるのでこれ以上は止めますが、
原著は読めないので何とも言えませんが、「賛成派」の私にはこの内容を受け入れてもその主張をくつがえす事はやはりできません。

この両者は、受け入れることのできるところがお互いに多々ありながらも、永遠に歩み寄ることのできない平行線な問題だと思いますね。
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【2007/03/23 00:45 】 | 会報・書籍・雑誌 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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